
ダブルガーゼは縫いにくい?
手作りマスクにも大人気のダブルガーゼ。
肌触りも使い心地もよく、ハンドメイドにもぴったりです。
ただ、ちょっと縫いにくい…という声も。
レッスンでもよく質問されます。
コツを押さえれば「ダブルガーゼはそんなに縫いにくい生地ではない」と思います。
どちらかというと「扱いにくい」という感じ…
ダブルガーゼの縫い方、扱い方のコツ(私なりのですが…)を簡単にまとめたいと思います。
ダブルガーゼが縫いにくい、扱いが難しいと思う点
まず、なぜダブルガーゼが縫いにくく、扱いにくいのかという点。
問題点がわかれば、対策を練れそうです。
「なんか難しい〜!!」と嫌になりかけたら
「なぜ難しいと思うのか、どこが難しいのか」をちょっと検証してみてください。
そこに解決のヒントがあるハズ…と思っていつも考えています。

ダブルガーゼの問題点
- 生地が歪みやすい、ズレやすい、裁断がうまくできない
- 縫うと伸びてくる
- 生地がほつれてくる
- 縫い代の始末がうまくできない(ジグザクがきれいに乗らない)
- 生地に穴が開く
- 滑脱してくる
- 洗濯すると縮む
こんな感じでしょうか。
一番多いお悩みは「生地が伸びてくる、ちゃんと裁断できない」かな…と思います。
ダブルガーゼの問題、解決方法まとめ
- 生地の水通し、地直しをしっかり行う。生地を持ち上げず真っ直ぐにパターンを置いて裁断する
- 針、糸を適正に、針目は細かめ、押さえ圧は弱く、糸調子は緩めでもいい、生地を引っ張って縫わないこと
- 生地にあまり触らない
- 内側にジグザクをして余分な部分を後からカット、二つ折りにしてからジグザグ、袋縫にする
- 針や糸が太すぎないか見直し、針が古くないか見直し、縫うときに引っ張っていないか見直し
- 針目が大きくないか、力が加わる部分であれば袋縫、折伏せ縫いなど強度のある仕様にする
- 水通しをする、場合によっては生地の段階で洗剤で洗濯する
簡単にまとめると、こんな感じを意識していつも縫っています。
詳しい理由は下に書いていきたいと思います。

1:生地の水通し、地直しをしているか
生地が歪む、裁断がうまくいかないことはダブルガーゼ以外の生地でも起こることです。
原因の多くは「水通し、地直しをしていない」だと思います。
水通しはしている…という方も多いと思いますが、地直しも大事です。
地直しをしていない生地をまっすぐに裁断するのは、すごく難しいことだと思っています。
地直しをしなくても綺麗にできる、うまくいく、ということもあるかもしれませんし、
そこまで気にしない…という方も、ホームソーイングなので、それはそれで私はOKだと思います。
教室でも「絶対地直ししてください!!」とは言いません。
「できれば地直ししてきてください」位かと…
それぞれの目指すもの、やりたい程度があると思うからです。
ただ、「地直しは大事」ということはお伝えしています。
知っていてしないことと、知らなくてしないことは違うと思うからです。
知っていれば、こんな時に「もしかして地直しかも!」と活用できるかもしれません。
生地は歪んでいる、歪みを整えることがまず必要
生地は歪んでいます。
そもそも織った段階ではまっすぐだけれど、反に巻くことで歪む…と聞いたこともあります。
その上、生地を購入した時に地の目で裁断してくれるお店はごく稀。
ザクザクザク〜と切られた生地は、裁ち目も曲がっています。
曲がった裁ち目を目安に、真っ直ぐをとろうとするのはとても難しいことです。
レッスンバッグなどの裁断でよく聞かれる質問で「いくらやっても真っ直ぐの線が布に書けない」というもの。
そんな時には地直しをしてないことがほとんどです。
まず歪みをとって、生地をまっすぐな状態に戻す。
面倒なことのようですが、地直しをした生地はとても縫いやすく、仕上がりが違ってきます。
*地の目通しの動画を作ってみました
*地直しの動画も作ってみました
市販品はどうなっているか
手作りでは水通し、地直ししましょう!と言っていますが、大量に作るアパレルの場合はどうだったのかというと。
これはそのブランド、企業、生産環境や工場さんによって随分違うと思うので、私の経験からしか言えませんが
「延反」「放反」と言って、何日か反から生地を外して広げておき、生地の歪み、伸び、縮みを取ってから裁断して下さるところがほとんどでした。
(生地ストレスを無くすとも言われていました。巻かれているのって生地にとってもストレスなんだな、満員電車っぽい感じかな…と想像した記憶があります)
裁断もコンピューター、熟練の方の手作業、色々見せて頂きましたが、とにかく生地の扱いが丁寧で無駄なく、とにかくパターンに忠実で感動しました。(当たり前ですね…)
せっかく数ミリにこだわったパターンも、その通りに裁断しないとなんの意味もないことに…(これも当たり前…)
当たり前のことに気づかず、面倒がって大事なことを省き、ちゃんと縫っているのにきれいにできない〜と苦しんでいた頃で、自分の雑な裁断、生地扱いをひたすら反省した覚えがあります。
そして、大量の生地ですから水通しをしないことも多いのですが、その分縮み分を考慮してパターンを作ります。
確実に縮みそうな場合は、縮み分を考慮したパターンでサンプルを確認し、ワンウォッシュして縮めてから出荷することもあります。
使いたい生地、デザイン、生地デメリット…製品不良を起こさないよう色々と考慮して大量生産をしていたこともあり、
自分の好きなものを1つ、自分の手で納得いくように作る時には、きちんと下準備して安心して作りたい…だって1つだけだし!と思います(笑)
生産方法は様々ですが、こんな感じで市販品も生地デメリット考慮して対策を色々練り、下準備しています。
それをプロが裁断し、凄腕の方々が縫って、それでも着ていくうちに縮んだり歪んだりしてきます。
ホームソーイングでは必要ないことかもしれませんが、もし市販品のようにしたいな…と思うのであれば、同じように下準備はとても大切なんじゃないかなと私は思っています。
地直しをしてまっすぐにパターンを置く、生地をあまり触らない
地直しをしっかりして、生地の歪みを整えたら、生地にパターンをまっすぐに置きます。
せっかく地直しした生地も、パターンを斜めに置いてしまっては意味がありません。
生地端からの距離を測って、まっすぐにパターンを置いて裁断します。
持ち上げるとどうしても歪んでしまうので、なるべく持ち上げずに裁断するのがおすすめです。
ロータリーカッターなどがあれば、重しを置いてそのまま切ります。
途中で「ちょっと切れてないっぽい!」と思っても、進みます。
途中で持ち上げて「切れてないかも…」と確認すると、パターンがズレます!そうすると裁断がズレます!
切れていないところは、後からハサミで切ればいいだけです。
ハサミの場合は、私はパターンを置いたまま切っていません。
一度チャコなどで印を書きます。
そしてパターンを外して、生地を持ち上げずゆっくり伸びないように一枚ずつハサミで切ります。
大事なのは「生地にあまり触らないこと」
パターンも縫い代付きにして、縫い線は書きません。
ダブルガーゼは柔らかいので、チャコの圧も影響しやすい気がしています。
そして「とにかく丁寧に扱う」ことだと思います。
生地を丁寧に扱う
「ダブルガーゼは伸びやすいから、丁寧に伸ばさないように扱おう」と意識するだけでも違います。
「伸びる…」と思っていれば「伸ばさないようにしよう」と扱えます。
裁ち目は伸びやすいです。
切った生地は伸びていく、と思っていてもいいと思います。
特にバイアスは要注意ですし、ダブルガーゼはほつれも気にしないといけません。
生地を裁断したら、なるべく触らないことです。
机の上で作業をするのがおすすめです。
膝の上で作業をすると、作業点を持ち上げたときに布の重みで間の裁ち目が伸びます。(距離が長くなりがち、力のかかり方が一定でないこともある)
「膝の熱で生地が歪むでしょ!!膝の上とかありえない!」と怒られたこともあります(笑)
なるべく平らに生地を持って、机の上で伸ばさないように作業してみてください。
大事に触っていると、生地もきれいに保たれて、結果縫いやすいと思います。
2,3:縫っていると伸びてくる、生地がほつれてくる
1でも書きましたが、とにかく伸ばさないように生地を扱うことが基本です。
そして「裁ち端は伸びる」も基本です。
ダブルガーゼは伸びやすいので、引っ張って縫うのはNGだと思っています。
左手をふんわり添えて、上下の布がズレていかないようにサポートしてあげるイメージ…
そして、押さえの圧を変えられるのであれば、押さえ圧は弱めに設定するのがおすすめです。
ミシンはそもそも、上は押さえで圧がかかり、下は送り歯で送られて、どうしても縫っていてズレてきやすい構造です。
ダブルガーゼの場合は、押さえ圧で生地が伸びてしまった経験があり、ふんわり乗るくらいの弱い状態で縫うようにしています。
そして、針や糸はあまり太くないものにします。針は古くないものがいいと思います。
目が粗いので穴が開きやすく、目に見えない針の傷などで引き吊れたりするからです。
薄地の場合同様、針目は細かめに設定します。
これもあまり大きいと糸が外れる可能性があるからです。
これで結構縫いやすいのでは…と思います。
そして、なるべく不要に触らない。
丁寧に扱うこと。端がほつれ始める前に縫ってしまうことがおすすめです!
生地を引っ張って縫う、ということ
「生地をちょっと引っ張りながら縫いましょう」と書いている本もあり、
確かにテンションをかけながら縫った方が綺麗に仕上がる生地もあると思います。
でも、それは「裁ち端を引っ張るのではない」と思っています。
「地の目で引っ張る」のだろうと思って縫っています。
裁ち目はバイアスであることがほとんどで、どんどん伸びます。
地の目は経なので、ほとんど伸びません。
ダブルガーゼは引っ張らずに縫った方がいいと思います。

4:ダブルガーゼの縫い代始末
柔らかい生地、薄地では縫い代始末に悩みます。
ダブルガーゼの場合は、クシャクシャっとなる…ことも。
ジグザグが乗りにくいことも多いようです。
対策はこんな感じかなと思います。
- ジグザグの押さえに変える
- 縫い代を広めにとって、内側にジグザグ、あとから余分をカットする
- 一旦二つ折りにしてからジグザグ(厚みが出るので乗りやすい)
- 袋縫にする
5,6:生地に穴が開く、滑脱する
これまでの話と重なりますが、織りが粗く、そもそも穴が開きやすい生地です。
2枚重なっていますし、織り目も開きやすいです。
針や糸が太すぎないこと、縫い目が大きすぎないこと、そして力の加わる部分の仕様を考えること。
滑脱とは、縫い目が開いてくる現象のことで、縫い目部分に強い力が加わることで起こるのですが、織りが粗いのでダブルガーゼは滑脱しやすい生地と言えます。
強い力が加わる、何度も力が加わる…という箇所は、ステッチを入れたり、折伏せ、袋縫いにしたりと対策をしておくと良いと思います。
私が娘たちにダブルガーゼのパジャマを作った時には、ゴム通しのところは三つ折り、股ぐりはロックでダブルステッチと折伏せにしました。
ゴワツキは多少ありましたが、折伏せの方がやはり強度はありました。
ダブルステッチでも、単独よりは滑脱しませんでした。
7:洗濯すると縮む
1と重なりますが、水通しをしっかりして下準備しておくことです。
水通しもそうですが、要は「作った後の洗濯はどうするか」ということで決めると良いかと思います。
娘たちのパジャマは、ガンガン洗いたかったことと、ダブルガーゼのふんわり柔らかい風合いが出したかったので
水通しの段階で、生地を洗濯機で普通に洗濯、ドラム乾燥までしました。
普段はここまでやったことがなかったのですが、検証を兼ねてやってみましたが、今回の生地は特に問題なく使うことができました。
極端な例なので、全くおすすめはしませんが^^;
自分の用途に合わせて下準備をしておくのが良いと思います。
生地は縮みます。
ダブルーゼは織りが粗い上、綿がほとんどなので縮みやすい生地です。
洗濯して縮んでもいいいや!と思うのか、避けたいから対策をしておくのか…です。
まとめ
ダブルガーゼの縫い方、扱い方はこんな感じかな…と思って使用しています。
長くなりましたが、少しでもお役に立てるといいなと思います。
他にも良い方法があったら教えてください^^



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